滝の見どころ
霧降の滝は、華厳の滝、裏見の滝と並んで日光三大名瀑に数えられていて、落差が75m、幅15m、上下二段に分かれて大量の水が流れ落ちる様は豪快そのものです。
また、日本の滝百選の一つにもなっています。
霧降の滝は霧降川に懸かっていて、上段は25m、下段は26mあり、下段の滝がまるで霧のように細かく砕けながら岩に落ちる様子からも名前にふさわしい滝といえます。
滝へのアクセスも比較的良く、電車・バス、車でも手軽に行くことができます。
また、滝というと滝の入口から結構な距離を歩くようなところも多いですが、駐車場に近いレストハウス「山のレストラン」横の霧降の滝観瀑台入口から観瀑台までは340mという距離なので徒歩数分で行くことができます。
山の間を豪快に流れ落ちる素晴らしい滝なのですが、残念ながら観瀑台から滝までが遠すぎて肉眼ではかなり遠い感じに見えることです。
可能ならば望遠レンズのあるカメラや双眼鏡を持参することをおすすめします。
昔は滝つぼまで下りる道がレストハウス「山のレストラン」の近くにあったようですが、現在は崩れてしまっていて閉鎖中の表示になっています。
もう、何十年も復旧工事が行われていないのは残念です。
偉大なる日本の滝百選という観光資源が無駄になるので、整備の検討を始めて欲しいものですよね。
江戸時代は有名な浮世絵師の葛飾北斎が諸国滝廻り「下野黒髪山きりふりの滝」という版画を残しています。
この版画は霧降の滝を下段の滝つぼ付近から見上げるような視点で描かれていて、下の方には上の方から勢いよく流れ落ちてくる滝を見上げる旅人たちも描かれています。
日光東照宮へ参詣する人々が立ち寄ったのでしょう。
ある話では、下段の滝つぼ付近には、休憩できるような茶屋もあったとされています。
当時ここで滝を見た旅人は、目の前に広がる圧倒的な大きさで豪快に流れ落ちる様を見て感動したに違いがありません。
また、あまり聞かない話ですが、下段の滝付近には江戸時代に寄進されたとされる石仏などが安置されているとのことで、更にびっくりです。
滝の下段に下りる道は現在閉鎖中で、無断で入ることはできませんし、許可を得たとしても足元が崩れていて大変危険ですので、十分な安全装備と自信がなければ止めるべきです。
沢登りや山登りの達人と呼ばれる方が、段の滝つぼ付近までチャレンジしたときの写真もありますので、これらを見て霧降の滝の豪快さを感じとってみてはいかがでしょうか。
霧降の滝へ車でいかれる方は、大きな無料駐車場が完備されています、滝の観瀑台入口付近にはレストハウスがあるので休憩もでき、トイレも利用することができます。
滝へ道のり(紀行文)
霧降の滝は、日本の滝百選の一つ、また前節でも紹介しましたように華厳の滝、裏見の滝と並んで古くから日光三名瀑の一つなので、是非この目で確かめたいと思って訪ねてみることにしました。
訪れた季節は、山々の緑が深くなった夏、8月でした。
霧降の滝へは車で出発、日光宇都宮道路の日光ICから霧降大橋を渡り青柳日光線(県道169号)で約20分という近さです。
レストハウス「山のレストラン」の近くの遊歩道入口付近には無料の駐車場がありますので、ここに車を止め、霧降の滝観瀑台へと向かうことにしました。
「山のレストラン」専用の駐車場も並んでありますが、そちらではない方の駐車場です。
もし、お腹も空いるのなら「山のレストラン」でランチを食べるのもありだと思います。
北米スタイルのかっこいい本格的なレストランでした。
山のレストランの裏手に霧降の滝観瀑台入口道標があるので、向かうべき方向は直ぐわかりました。
道はきれいに整備され、道案内も立っているので、間違えることはありません。
遊歩道が始まって直ぐのところに、前節でも触れた滝つぼへ下りる道があったようですが、現在は閉鎖中になっていて入ることができません。
「滝つぼに行けたらどんなにかいいだろうな」と思いつつ観瀑台へと向かいます。
自然に包まれた道を進んで行くと、やがてウッドデッキがあり、そこが観瀑台となっています。
デッキは三段になっていて、多くの人が来ても眺められるように奥行きがある細長い構造です。
濃い山の対岸の緑の中に豪快そうな流れの霧降の滝が見えます。
滝周辺の木々が遮っていて良く見えない部分もありますが、二段になって流れ落ちる大きな滝であることが見てとれます。
上段の滝は良く見えませんが、下段の滝は岩に当たりながら落ちて行く感じが見えます。
一部をズームアップもしてみました。
もっと間近の滝を見たいという方は、先程紹介した下記のサイトをご覧になってみてください。
動画もありますので、迫力ある霧降の滝の下段の流れを楽しむことができます。
■所在地
日光市所野
■駐車場:無料駐車場あり
■公衆トイレ:あり
■滝の種別・落差、幅
段瀑(二段)、高さ75m、幅15m
霧降の滝へのアクセス方法
<車の場合>
日光宇都宮道路日光ICから霧降大橋を渡り青柳日光線(県道169号)で約20分
<電車・バス車場合>
JR日光駅、東武日光線東武日光駅から東武バス「霧降高原・大笹牧場」行きで「霧降滝入口」で下車、約10分、観瀑台まで徒歩15分
・問い合わせ
日光市日光観光課 TEL 0288-53-3795
周辺観光
・大笹牧場
青柳日光線(県道169号)を抜けると直ぐにあるのが、大笹牧場。
標高1030~1320mに位置していて、面積は362ヘクタールと全国屈指の広さを誇る放牧育成牧場です。
牧場内には、動物にエサやりなどができるふれあい広場やアスレチックや電源付のオートキャンプ場などもあります。
また、牧場内のレストハウスには名物のブラウンスイス牛の牛乳から作られたビン牛乳、ソフトクリーム、アイスクリーム、チーズなどの乳製品が販売されています。
牧場ならではのジンギスカンハウスもあり、自慢のやわらかい厚切りラムジンギスカンをはじめ、牛カルビ、豚ロースなどの焼肉メニューを食べることができます。
■大笹牧場レストハウス所在地
〒321-2792 栃木県日光市瀬尾字大笹原3405
TEL:0288-97-1116
■料金
入場無料、駐車料金無料
■営業時間
8:45~16:45(冬季 9:30~16:00)
・霧降高原キスゲ平園地
霧降高原は高山植物の宝庫で、特にキスゲ平園地ではニッコウキスゲが群生しています。
見頃は6月下旬~7月中旬で、黄色い花が一面に咲き誇ります。
園内にはハイキングコースが整備されていますので、気軽に散策も楽しめます。
また、タイミングが良ければキスゲ平から雲海を眺めることもできます。
■霧降高原レストハウス所在地
〒321-1421 栃木県日光市所野1531
TEL:0288-53-5337
■料金
入場無料、駐車料金無料
■営業時間
9:00~17:00(4月~11月)
9:00~16:00(12月~3月)