吹割の滝は片品川にかかる滝で、その昔火砕流でできた溶結凝灰岩という削れやすい岩が片品川の流れによって侵食され、多数の割れ目に流れ落ちる珍しい滝です。
天然記念物及び名勝に指定され、日本の滝百選にも選ばれている名瀑。
落差は7m、幅30mのU字型の滝つぼに流れる変わった滝です。
吹割の滝がある流域は吹割渓谷と呼ばれ、躍動的な「鱒飛びの滝」、削れやす岸壁が形作る「獅子岩」と呼ばれる奇勝や「屏風岩」、多数の甌穴など吹割の滝以外にも見どころがたくさんあります。
この記事では、吹割の滝の見どころ、アクセス方や駐車場、吹割の滝への行き方や見てきた感想、周辺観光についても紹介しています
吹割の滝へのアクセス方法・行き方
吹割の滝へのアクセス方法を紹介します。
<車の場合>
関越自動車道「沼田IC」から国道401号、国道120号を東に約33km、約40分、車を停め徒歩5分
<電車.バスの場合>
JR上越線沼田駅から関越バス老神温泉経由、鎌田・尾瀬戸倉・大清水方面行に乗り、吹割の滝で下車、約55分。滝までは徒歩5分
・問い合わせ
吹割の滝の駐車場は?
吹割の車周辺には次の3種類の形態の駐車場があります。
・無料駐車場
・有料駐車場
・商品券等の交付による駐車場
複雑で分かりにくいと思いますので、一つ一つ解説します。
無料駐車場
無料で駐車できるところには次のところがあります。
・吹割の滝「伽藍苑」
観光ドラブインの駐車場ですが無料で開放しています。
駐車台数:普通車100台、観光バス約30台(予約制)
吹割の滝までは、徒歩約5分
・吹割の滝市営駐車場
駐車台数:普通車約10台
吹割の滝までは、徒歩約7分
・道の駅「吹割」
駐車場台数:普通車約70台
吹割の滝までは、徒歩約3分
有料駐車場
道路際には民間の有料駐車場もあります。
駐車料金は、概ね普通車500円、バイク100円です。
看板による表示を良く確認ください。
商品券等の交付による駐車場
無料・有料の表示がなく駐車料金の代わりに商品券販売し駐車料としているところもあります。
料金は施設によっても異なりますが、概ね普通車500〜1000円です。
そのお店でお土産などの商品を買えば実質無料になります。
以上、3つの形態の駐車場ですが無料の駐車場と思って駐車したら、商品券買わされたなどのトラブルもあると聞きますので、看板の表示を良く確認ください。
おすすめの駐車場は、吹割渓谷滝「伽藍苑」か道の駅「吹割」の駐車場です。
市営駐車場は、駐車台数が少ないので無理かもしれません。
道の駅「吹割」の駐車場に停められるとトイレを利用できます。
それ以外に駐車した場合でトイレがないときは、吹割の滝の遊歩道にあるトイレを利用すると良いです。
吹割の滝の見どころ
片品川の清流が、河床の軟らかい部分を侵食し、多数の割れ目を生じさせた珍しい滝で国の天然記念物に指定されています。
別名”東洋のナイアガラ”とも呼ばれ、日本の滝百選にも選ばれている名瀑です。
滝の多くは、高い崖から流れ落ちる形ですが、吹割の滝はちょっと違っていて、落差7m、幅30mのU字型の滝つぼに水がごうごうと流れ落ちる珍しい滝です。
水しぶきを上げながら大地が裂けたような岩の割れ目に吸い込まれるように流れる様子は自然の驚異を感じさせます。
このダイナミックな迫力が、東洋のナイアガラと呼ばれるゆえんです。
滝壷は竜宮に通じているとも言われ、村での祝儀に使うお膳やお椀を貸してもらった伝説があるといわれています。
吹割の滝のある周辺は吹割渓谷と呼ばれ、自然の造形美も素晴らしいところがあります。
また、作り込んだ庭のような浮島には浮島観音堂があり、散策を楽しむことができます。
主なものについて概略を紹介します。
・鱒飛びの滝
交番側の遊歩道から行くとあるのが鱒飛びの滝で、勢いをある滝です。
・獅子岩
対岸の岸壁には自然が削り出した獅子の脚のような獅子岩があります。
・般若岩
獅子岩を少し離れて、やはり自然が作り出した般若岩で、般若が大きな口を開けているように見えることからこう呼ばれています。
・千畳敷
吹割の滝の近くの広くて平らな岩は、千畳敷と呼ばれています。
・浮島の浮島観音堂
遊歩道を上流に進み浮島橋を渡り中洲である浮島に行くと浮島観音堂があります。
浮島観音堂には名匠左甚五郎が彫ったと言われる「浮島如意観音」が安置されています。
この観音様は、左甚五郎が日光東照宮からの帰り道、近くの追貝宿(おっかいじゅく)に泊まったときに一夜で彫り上げたと言われています。
吹割の滝には、遊歩道が完備され今まで説明した見どころを楽しみながら散策できますよ。
遊歩道の途中には3つの観瀑台があり、上から吹割の滝を俯瞰でき、そのスケールの大きさに圧倒されます。
遊歩道を一周りするに要する時間は、1時間程度です。
時間があれば、是非遊歩道をゆっくり散策することをおすすめします
吹割の滝への行き方と実際見てきた感想を紹介
周辺には吹割渓谷を巡る1周60分の遊歩道があり、美しさを楽しむことができると言うことなので行ってみました。
国道120号線のそばにあるのでここに行くには、やはり車が便利です。
滝の周辺には無料の駐車場や民間の駐車場がたくさんありますが、国道120号線の直ぐ横にあるドライブインやお土産屋の駐車場に車を停めることになります。
お土産屋さんの駐車場は、道路からすぐ入ることができることもあってよさげなところ止めました。
駐車料金はありませんが、そのかわりお店を利用してということです。
お土産は後にして早速滝の遊歩道へ。
駐車場からは5分程度で遊歩道にいけましたので、歩くのは苦手という方でも簡単に見学できますよ。
千畳敷きと呼ばれる広くて浅い川床の緩やかな流れに沿って遊歩道を進むと、整備された遊歩道が途切れて、ダイナミックな流れの吹割の滝が見えてきました。
900万年前に噴火でできたとされる岩盤の上を歩きながら、滝つぼを上からのぞき込むこともできますが、濡れた岩で足を滑らせないように注意が必要です。
割れ目にごうごう流れ落ちるのは、そばに行くとかなりの迫力でした。更に下流に行くと、右岸にそそり立つ般若岩が見えてきました。
岩肌が般若に見えるということでこう呼ばれています。
右側の岩が大きく口を開けた般若のように見えないこともありません。
自然の造形に驚かされながら遊歩道を更に進むと、鱒飛びの滝があります。
落差は15m位ですが、流れる水量が多いのですごい迫力です。
昔はこの辺まで鱒が遡上していたそうですが、この段差は中々上がれずに飛び跳ねていたのでこの名前がついたそうです。
滝の周辺には遊歩道があるというので、次はそちらの散策です。
今まで歩いてきた道は、どうやら案内図とは逆のようでした。
来た道を戻って片品川にかかる浮島橋を渡り浮島に着くと名工・左甚朗五郎が一夜で彫ったと言われる浮島如意輪観音像が安置されている浮島観音堂があります。
浮島如意輪観音を拝み、次に浮島橋を渡ると対岸の遊歩道に入りました。
遊歩道を進むと「詩のこみち」があります。
ここには、全国ふきわれ俳句大会の優秀作が石に彫られて並んでいます。
名句を鑑賞しながら更に進むと、第一観瀑台に着きました。
ここからは、吹割の滝を見下ろすスケールの大きい景色が見られます。
しばし時を忘れ自然の大きさに感動!
更に進むと、第二、第三観瀑台があり違った角度から吹割の滝を楽しむことができました。
最後は、赤い鳥居のある小さなお社の「十二様」について遊歩道は終わりです。
吹割大橋を渡ると元の道に戻ります。
写真を撮りながらゆっくり歩いたので、ここまで来るのに2時間半位かかってしまいましたが、時間のない方は1時間程度でも回れると思います。
・滝の落差
吹割の滝:7m
鱒飛びの滝:5m
・滝の形態
渓流瀑
吹き割の滝の周辺観光
吹割の滝へ行ったついでに寄ってみたい周辺観光を紹介します。
・老神温泉郷
この滝から車で10分、椎坂峠の先に老神温泉郷があり、温泉が楽しめます。
泉質はアルカリ性単純温泉・単純硫黄温泉で、肌にもいいため「美人の湯」などともいわれています。
日帰り入浴ができる宿泊施設がたくさんあるので、立ち寄るのもいいかと思います。
毎年5月には、老神温泉大蛇祭りが行われます。
・玉原湿原
武尊山(ほたかやま)の山麓にあり、ダム湖である玉原湖の北側に広がる日本海型ブナ林に囲まれた湿原です。
遊歩道や木道も整備され、春の水芭蕉に始まり、四季を彩る草花を楽しむことができます。
植生が珍しく、「小尾瀬」とも呼ばれています。
吹割の滝の見どころ、アクセス方法や駐車場は?東洋のナイガラヤと呼ばれる日本の滝百選の滝まとめ
群馬県沼田市利根町にある吹割の滝の見どころ、アクセス方法や駐車場についてまとめました。
吹割の滝は片品川にかかる滝で、河床の削れやすい岩が片品川の流れで侵食された割れ目に水が流れ落ちる珍しい滝です。
天然記念物及び名勝に指定され、日本の滝百選にも選ばれている名瀑。
落差は7m、幅30mのU字形の滝つぼに吸い込まれように流れ落ちる変わった滝です。
吹割の滝がある周辺は、吹割渓谷と呼ばれ、鱒飛びの滝、削れやす岸壁が形作る奇勝や多数の甌穴など吹割の滝以外にも見どころがたくさんあります。
吹割の滝周辺を一周できる遊歩道も整備され、駐車場からは5分位で行くことができるので、気軽に立ち寄れます。
吹割渓谷を一周できる遊歩道は、1周60分位のコースです。
高速道路から行く場合は、関越自動車道「沼田IC」から国道401号、国道120号を東に約33km、約40分。
駐車場は吹割の滝の周辺に、無料駐車場や民間の駐車場が多くあり駐車には困りません。
周辺観光としては、老神温泉郷、玉原湿原などがおすすめ。
参考になれば嬉しいです。